前回はソファーの描き方でしたが、今回は机(家の部屋にあるようなタイプ)の描き方をまとめていきたいと思います。
机が家にない…という人は、まず現代では中々いないと思いますし、絵で描写するときでも必ずといっていいほど描く必要のある家具なので、背景ではぜひ優先的に練習していきましょう。
今回は机の簡単な構造と、一点透視図法を使った正面の机の描き方を主に書いていきますので、参考にしてみてください。
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机の構造を把握しよう
まずは簡単に構造を知っておきましょう。
家に置くような机(デスク)を描くときに意識すると良い部位は、主に4つあります。
まずは脚と天板です。この2つはあまり説明しなくてもわかるかな~と思うんですが、脚は机を支える部分、天板はモノを乗せたりする部分ですね。
最低限、この2つがあれば机には見えます。
ただ、パソコンデスクのように、据え置きにする机というのは大きいものが多いので、補強のために「幕板」と「貫(ぬき)」というパーツが使われる事が多いです。
幕板は天板の下にあり、画像は正面なので他の角度は見えないですが、机の4面すべてに取り付けられていることが多いです。
貫は脚と脚をつなぐパーツで、机が揺れたりなどを防いで強度を強くしてくれる役割があります。
脚を入れる前面以外(つまり側面と背面)にはついていることが多いですが、側面だけのものも見かけることはあります。
大きい机ほど、補強のパーツがないと安定性を確保するのは難しいので、基本的に机を描くときはこの「幕板」と「貫」を追加することで、リアリティのある絵を描くことができると思います。
では、描くと良い部位についてわかったので、実際に作画してみましょう。
一点透視図法の机の描き方(正面)
まずはアイレベルと消失点を決めます。正面の机を書いていくので、消失点の位置は真ん中にします。
机は室内に置くので、アイレベルは1200mm(120cm)とします。
机の接地面から書いていきます。まず横幅(手前になる脚の位置)を決めてみます。
今回描く机は、一点透視図法の部屋の描き方でやった机と同じ寸法にしたいので、サイズは「幅90cm、奥行き45cm、高さ70cm」とします。
ソファの描き方のときと同じように、横幅のサイズはアイレベルの高さを参照して決めていきます。
「アイレベル上にあるものはすべて同じ高さになる」という法則ですね。(^^)
まず先程のピンクのラインからアイレベルまでまっすぐ上に線を引き、定規などで測って、12等分します。
アイレベルの高さが120cmなので、この1目盛りは10cmに相当します。
今回の机の横幅は90cmにしたいと思うので、9目盛り分を横幅の線にも印をつけます。
ピンクの横線の1目盛りは、タテの赤い線の1目盛りと同じ長さでOKです。
こうすれば、正確に90cmを測ることができます。
この方法は正直面倒ですが(汗)、きちんと行えば、「もっと大きくするはずだった」「思っていたより小さい」といった、サイズ狂いが発生しなくなるので、家具を描くのに慣れていない頃こそやるべきだと思っています。(^_^;
ちなみに消失点は最初に置いていましたが、とりあえずアイレベルだけ決めておいて、この横幅が決まってから消失点を中央に置くようにすれば真正面を描くことが出来ます。
次に、奥行きを決めていきます。
ピンクの横幅ラインの両端を消失点まで結んで、
奥行きのラインを引きます。
今回の机は奥行き45cmですが、パースの奥行きは感覚で引くしかないです。(^.^;
ただ45cmだと、半畳(正方形)90cmの半分になるので、手元に正方形のものがあれば、寝かせてみて見え方を確認するということはできるんじゃないかと思います。
(アイレベルが下がるほど、床の見える面積というのは狭くなります)
これで、机の接地面は描けました。
次に机の高さの線を引いていくんですが、これは先程のアイレベルまでのラインを表示すればすぐに描けます。
机の高さは70cmなので、7の目盛りのところから天板のラインを真横に引きます。
左側の脚のラインと繋げます。
奥の脚のラインも上に引いてあげて、
天板の側面のラインを消失点まで伸ばしてあげれば、四角形を作れるはずです。
これで机全体の形は取れました。あとは、パーツごとに書いていきましょう。
まず天板から書いて行ってみます。基本的に、天板はあまり厚く描かないほうが見た目はいいかな~と思います。
次に、手前側の脚を書きます。
脚を描くときのポイントなんですが、天板・四角形の接地面より少しだけ内側にします。
なぜかというと机の脚というのは完全に端っこにあるのではなく、ちょっと内側に寄ってつけられているので、描くときもこの点を気をつけると説得力が上がります。
(自宅にある机を確認すると良いですね)
奥側も同じように書きましょう。
次に、幕板を書きます。
この幕板も、あまり厚く書きすぎないよう注意です。座って使うものなので、厚すぎると座れなくなるんですね。(汗)
次に、貫を書きます。
側面の部分は消失点までの線を引いて、書いていきましょう。
背面も書いてみます。
ここまでできれば、あとは清書しちゃいましょう。
机は直線のまま描けばいいので、ソファよりは作画がラクかなと思います。
袖机(デスクワゴン)の描き方【正面・一点透視図法】
机と一緒に書くことが多いデスクワゴンも、せっかくなのでおまけに描き方をまとめちゃいますね。
といってもほとんど箱なので簡単だと思います。笑
寸法は「幅40cm、奥行き45cm、高さ60cm」にして書いてみます。
まずは机と同じようにして、アイレベル(袖机も120cmです)を基準に高さ・横幅を測り、四角形を作りましょう。
まずは天板から書いていきます。天板は机と同じで、あまり厚くないほうが良いかなと思います。
そうしたら、引き出しの段を分けます。
3つのが多いと思いますが、デザインにも寄るので必ずではないです。あとは一番下が大きいものが多いですね。
そうしたら取っ手を書いてあげます。取っ手もデザイン色々ですが、手をかけて開けることを意識した形であれば何でも良いでしょう。
次に脚を書いてあげましょう。うちのは据え置きタイプなんですけど、一般的にはキャスターであることが多いので、そちらで書いてももちろんOKです。
これで下書きはほぼ終わりです。簡単ですね♪
あとは清書します。
↑これのままでも良いんですが、引き出しにはビミョ~に段差がつくため、線の端をチラッと消してあげます。
下書きの時点で段差の線を書いて、ペン入れをしてもいいのですが、結構細かいので個人的には線を消す方法のほうがラクです。(^_^;)
アイレベルを利用すれば、どんな家具でも正しい寸法で書けるはずなので、私が例で描いた寸法から変えて挑戦してみてください。
(奥行き感だけは自分で養う必要がありますが…)
前回のソファーの描き方はこちらになります↓↓
⇒ソファの描き方!正面をパース(一点透視図法)を使って描くには?
なお、木目の描き方については以下に移動しました。
⇒【漫画向け】木目の描き方!机やフローリング等の質感を簡単に表現するコツ