斜めや正面のキャラはかけても、フカンなどの構図になると途端に書きづらくなります。
なぜかというと斜め、正面などと違って俯瞰は体や顔のバランスが変わってしまうため、それっぽく書こうと思ってもなかなか最初は難しく感じてしまうのです。
なので今回は、「どのようなポイントをおさえれば、フカン構図の人物をかけるようになるか?」この部分をできるだけ簡単に、それっぽく見える方法をまとめてみたいと思います。
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全身(身体)のフカンを簡単に描くためのポイントは?
以下は市販のポーズ集を見ながら私が書いたフカン構図の人物です。(ポーズ集には絵として使う分には掲載は問題ないと記載されているので、載せています)
私も日々練習していますが、とりあえずはフカンに見えているんじゃないか?と思います。
背景のパースを学べばわかりやすいのですが、フカンというのはいわゆるキャラクターを上から見た構図になります。
上から見ている、ということは、下の方に行くほど遠くにあるということなので、上にある部位ほど大きく見え、下にあるパーツほど小さく見えるようになります。
そのため、俯瞰構図では頭⇒胴体の順に大きく広く見え、下半身(足)は短く小さく見えるという傾向があります。
じゃあ、このバランスを簡単にそれっぽく見えるようにするにはどうしたらいいの?という点ですが、個人的に試してみてグッと良くなったポイントは、「股の位置を中央より少し下げる」という点です。
成人の人物のバランスとして、上半身と下半身はちょうど半々の長さになります(例えば八頭身なら上半身が四頭身、下半身が四頭身と言った風に)。
なので、フカンやアオリではない通常の構図であれば上半身と下半身は半分ずつの長さで書けばいいです。
ですが、フカンの場合は先程も言った通り上半身のほうが大きく見えます。ポーズ集を見てみても俯瞰構図の人物は中心部分が少し下がっているので、この点を抑えて書いていくだけでもかなり良くなるんじゃないかと思います。
~フカンの身体を簡単にそれっぽく描くポイント~
- 上にある部位ほど大きく、下にあるパーツほど小さく描く
- 股部分(身体の中央部分)を少し下げる
全身を描くときに右や左に寄ってしまう場合
全身のフカンを描くときに陥ってしまう悩みの一つに、足元に向かうに連れて右や左によってしまう、というのが人によっては発生すると思います。
なんでかっていうと私も練習している身なので、一時期そのようになってしまったことがあるからです。笑
この寄ってしまうという問題に私が効果があった解決法は、頭頂から足元までラインをまっすぐ引くというものです。
こうすると真下に矯正されて書きやすくなります。
できれば写真の人物にも頭頂から足元まで線を引いてみて(コピーをとったり、直接引くなら薄くでもいいです)、それを見ながら、できるだけズレないようにして練習するといいと思います。
可能なら自分のイメージだけでは書かず、人物の写真や立体模型・フィギュアなどを使ってみると、より良いかと思います。
顔のフカンを簡単に描くには?単純な練習方法も紹介
全身のポイントを紹介したので、次に顔のフカンの描き方です。
フカンは上から見た構図なので、頭頂が見えるようになります。
顔は、目や鼻といったパーツのバランスが主に難しい部分かなと思います。
目に関してはできれば平行ではなく、若干カーブをつけて書くとより良くなると思います。
なんでかっていうと頭というのは平坦なのではなく、球体のようになっているので、目もそれに合わせてカーブをつけたほうがより見栄えがよくなるのです。
目は平行に書いてもすごく変に見えるってわけでもないですが、できればカーブを意識したほうが自然に見えるかなと思います。
また、この角度の顔であると、耳はフカンでない普通の角度と比べて、若干上にあるイメージです。
鼻は、顔のパーツの中で一番出っ張っている部分です。
実はフカンの鼻を描くときは横顔のラインを意識してみると書きやすくなります。
人間の横顔は眉毛より少し上に出っ張りがあり、そこからなだらかに下っていって、鼻の出っ張りまでのラインができあがります。
横顔のラインの緩急をフカンでも反映してみると、不思議とそれっぽくなっちゃうのです。
ときどき眉毛と鼻がつながるような描写をしている絵も、このラインに起因しているのかなという感じですね。
~フカンの顔を簡単にそれっぽく描くポイント~
- 頭頂を見えるように描く
- 目はできるだけ平行ではなく、カーブを意識してみる
- 耳は若干上に、鼻は横顔のラインを意識
フカンなどの顔をあらゆる角度からかけるようになる簡単な練習方法
頭部(顔)を描くのにおすすめな、簡単な練習方法があります。
それは、まんまるのものにライン(アタリ)を書いて、それを様々な角度から書いてみるというものです。
100円ショップでピンポン玉を買ってきて、それに油性ペンで線を書くだけでこのモデルはできあがります。
この練習をしていれば、頭頂の位置や顔の角度が段々わかってくるため、個人的には結構効果があった方法です。
先に、フカンだと耳の位置が通常の角度より若干に上にあると書きましたが、この球体の練習をすると理解しやすくなります。
ただ、人間の頭部はまんまるのものを両側から削ぎ落としたような形をしているので、私は紙粘土をこねて自分で作ったものも使っています。笑
球体ができれば斜め後ろなどの難しい角度も書きやすくなります。
ただ、ピンポン玉だけでは人間のディテールまでは再現できないので、私はポーズ集や素体フィギュア(ボディちゃん・ボディくんのワイヤーフレームを使っています)を併用しながら練習しています。
個人的に、素体フィギュアはラインが書いてあるものだと向きや立体が掴みやすいのでオススメです。
ただ、何も書いてないプレーンなもののほうが使いやすいという方もいると思いますので、好みで決めるといいでしょう。
素体フィギュアは色々売っていますし試しましたが、個人的にはボティちゃんのシリーズが現代の流行りの体型に近くていいな~と感じます。
可動域も広いですし定期的に新しいものが出るのがいいですね。
このページでも色々説明はしていますが、フカン構図など難しい角度になると、やはり立体物があるかどうかで描きやすさが断然変わるので、ひとつ持っておくといいでしょう。
今回紹介したポイントを押さえるだけでも大分それっぽくはなると思うので、練習の際は参考にしてみてください。
なおアオリについては以下のページでポイントを詳しく書いておりますので、こちらも一緒に見ておいてください~。
⇒キャラのアオリの描き方!身体(全身)や顔を簡単に描くポイントは?
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